木材産業の中核『運送』
古来より日本の基幹産業である木材産業。
山で生産した木をいかに運ぶかというのは、加工技術などの発展も然ることながら、大きな課題として今日に至っています。
他の産業と同様、現代の技術やインフラの発達は木材の物流においても例外ではなく、近年目覚ましく発展してきました。
九州の山間部は道路事情が悪く、伐採した木材の運搬は戦後しばらくまでは河川に頼ったものでした。伐採した木を数メートルの材に切り分け、山に「修羅」と呼ばれるすべり台状の運搬路を作り、谷川と併用して徐々に下流部へ運搬していくという方法が、昭和30年ごろという比較的近代まで続いていました。 現在の林業では、大型重機による土木技術の進歩にともない、伐採・集材の「土場」まで作業道を整備する事が可能なため、伐採現場から加工・流通までほぼトラックによる搬送で行われるようになっています。
昨今の高性能林業機械の普及により、林業現場と木材の運送との連携はより効率化し重要となっています。積込作業には主にグラップルと呼ばれる機械を使用し、林業現場や経路の状況・要素により、使用トラックの組合せなど様々な対応を行います。
また、作業道の整備が進む状況とはいえ、山間部の狭い道路を大型の車両を操って安全・確実に運ぶには高度な運転技術が要求されますので、従業員ひとりひとりが常に向上心と責任感、プライドをもって日々の業務にあたっています。